徘徊する魂   Traveling Alone ! 

四国と周辺地方をYBR125Kと徘徊中

クラッチレバーのガタ

このところクラッチレバーのガタつきが気になっていた。

クラッチワイヤーの遊び量ではなく、レバーのエンドを上下に動かした時のガタである。
元々10mm程度のガタがあるのを納車時に確認しているが、7000km余りの走行により振幅幅が15mm近くに増えている。

シックネスゲージで測ったレバーとホルダーの隙間は約0.5mm。
ぎりぎり入りそうな寸法のワッシャーを探す。
理想はクラッチレバーの上下に0.25mmの樹脂製ワッシャーを入れることだが、あいにくそんな都合のいいものが部品箱にあるはずもない。
おまけに厚さ0.25mmとなると特注が必要だろう。


とりあえずクラッチレバーを分解してみる。
レバーの裏側取り付け支点の端にクラッチ操作により摩耗した部分がある

あれこれ思案しながら部品箱を探していると、何たる僥倖かほぼジャストサイズの直径約20mm、
厚さ0.5mmのユニクロワッシャーが見つかった。
「図書館の天使」ならぬ「部品箱の天使」の仕業とでもいうべきか。必要な部品がすぐ見つかることなどまずないのだが…。
外径は問題なさそうなので、取り付けボルトのネジ部分が楽に入るよう内径を丸ヤスリで拡張する。

しばしの間、ヤスリでしこしこ磨いて出来上がり。
通常、クラッチ操作は人差し指と中指で下方向に押し付け気味に握り込むため、レバー下側エッジ部分が摩滅しやすい。
下側にワッシャーを入れることにより、レバー下側とホルダーが接触しなくなる。

摺動部とワイヤーのタイコ付近にグリスを塗布し、ワイヤーをセットしたクラッチレバーをホルダーに組み付ける。
ワッシャーはレバーホルダーのボルトが入る穴を真上からのぞき、レバーの穴とワッシャーの穴の円周が合うよう慎重に針金で位置を調整してからボルトを入れる。

クラッチワイヤの調整はワイヤの中間付近にあるアジャスターで行い、手元のアジャスターは締め代を確保した状態で、工具を使わず手で締めておく。
この状態でセッティングしておくと、出先でクラッチ調整が必要になったとき、工具なしで簡単に行なう事ができる。

10mmのスパナ2本を使ってロックナットを緩め、左側の高ナットを回してワイヤーの張りを調整する。
先日のぬかるみ走行から洗っていないのでフレームの汚れが目立つ。

カバーをかぶせて完成。
効果はテキメンで、たった0.5mmのワッシャーを一枚入れただけでクラッチレバーエンドのガタは限りなくゼロに近くなった。
これでレバー本体の摩耗は最小限に抑えられるはずだ。
クラッチワイヤーの延命効果も期待できる。
クラッチレバー操作時の感触や質感も大幅に改善した。