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六ツ目古墳


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高松自動車道の高松西ICにほど近い側道にある六ツ目古墳への登り口

標識の前にバイクを駐め、木を模したコンクリートで作られた急な階段を登って行く

途中まで登ったところで振り返ると、眼下に高松自動車道の高架が見える

六ツ目古墳(香川県綾歌郡国分寺町福家字六ツ目)に到着
古墳はポリカーボネートの屋根で保護されている

古墳跡のあちこちには巨大化した蕗が

【案内看板より】

国分寺六ツ目古墳

いまからおよそ1700年前、国分寺の平野を支配した一人の豪族がいました。人々は海がみえる見晴らしのよい山の上に、力を合わせて彼とその家族のために立派なお墓を作りました。 しかし、時がたつにつれお墓参りの人も絶え、そこにお墓があることさえも忘れ去られていました。
平成元年の秋、高速道路がこの山を通るため発掘調査が行われました。その結果、この場所から西35mほどの所で国分寺町ではじめて前方後円墳が発見されました。古墳は調査終了後、埋葬施設の移築と、墳丘の復原整備が行われました。そしていま、いにしえの豪族たちの墓がここに再現されました。
古墳は全長20.7m、後円部の直径11.7mをはかり、前方部がバチ型に開く古式の前方後円墳です。墳丘の周囲には列石を巡らし、自然地形を利用して地山を削り、後円部には約60cmの盛土がありました。墳裾からは古式土師器(はじき)が少量出土しています。後円部に3基の埋葬主体部があり、それぞれ異なった埋葬形態をもっています。最も深く掘られた第1主体は長さ3.20m、幅0.51mの竪穴式石室で、割竹型木棺を安置するための赤色粘土床が見られますが、石組は不十分なもので本来天井石がない構造のものと推定されます。鉄製の刀・剣・鏃(やじり)・斧・刀子(とうす)が副葬品として納められていました。また、石室の西側小口石下の小土壙(しょうどこう)より古墳時代初頭の完形の広口壺が出土しています。墳頂東側で第1主体をきる第3主体は、礫槨(れきかく)をもつ珍しい構造の箱式石棺で、棺材は五色台に産する安山岩を使っています。棺の内法は長さ0.56m、幅0.19mと非常に小さく、乳幼児が葬られたものと推定されます。

平成3年4月
国分寺町教育委員会

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四国横断自動車道建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告