ミニグリスガン
今回のフロントフォーク整備にあたり、しばらく前に切らしたままになっていたシリコングリスを40g購入した。
一般的なリチウムグリスの10倍近い価格がネックになってついつい他のグリスで代用していたが、今回はフォークのダストシール付近の防水を期待する目的で20gの蛇腹ボトルに入ったシリコングリスとミニグリスガンのセットを2つ調達した。
昨年このミニグリスガンを試しに1つ買ってリチウムグリスの蛇腹チューブに取り付けて使ってみると細部への注油に便利だったので、モリブデングリスとシリコングリスの蛇腹チューブにも取り付けて使うことにした。
それぞれの蛇腹チューブにミニグリスガンをセット。
左からモリブデングリス、リチウムグリス、シリコングリス
モリブデングリスを高速回転部に用いると焼き付く、あるいは水が侵入する部分にはグリスが流れて質量が減りやすいとされている。前回の整備時、たまたまリチウムグリスが見つからなかったのでスピードメーターギア、ホイールベアリング、アクスルシャフト、軋み音が出ていたスイングアームのピボットシャフト等に二硫化モリブデングリスを使ってみた。
流れの速い深夜の国道バイパス等、場合によっては時速80km〜3桁を超える速度で走行することもままあるが、一年半経過後の現在まで何の問題も発生しておらず、各部品に付着した油膜やグリス量に明らかな減少は確認できなかった。
常に夜露や雨に濡れる露天駐車環境でない限り、原付二種の常用速度域であればウレアグリスやリチウムグリスの代わりにモリブデングリスを使ってもたちまち問題が発生するようなことはない。
- 作者: 日本トライボロジー学会グリース研究会編
- 出版社/メーカー: 養賢堂
- 発売日: 2007/02/05
- メディア: 単行本
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