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向上寺三重塔その2

国宝向上寺三重塔と江見水蔭の句碑
「向上の極みに達して四方拝

案内看板より

国宝 向上寺三重塔

曹洞宗向上寺は、臨済宗大本山仏通寺開山、仏徳大通禅師の開基によるもので応永十年(1403年)に生口島地頭、惟平の頃に向上寺の前身向上庵が建てられ応永二十一年(1414年)ころには、仏通寺の末寺として独立しました。
三重塔は、藤原朝臣の作で、大檀越、生口守平、檀那信元、信昌として永享四年(1432年)正月から六月にかけて完成し、十月にその供養を行ないました。
塔の構造は、方三間、三重の塔婆本瓦葺で、九輪先端までの高さは、十九メートル五十二センチを計、全体に和洋を基調としていますが、初重を扇たる木、花頭窓にするなど細部にかなり濃厚な唐様の手法が取り入れられています。
ひじ木鼻や、すみ木持送りの彫刻なども、巧みにつくられ、四隅の親柱の飾り付けは、逆蓮華で珍らしくわら座、須弥壇も意匠として特異なものです。
昭和三十八年に解体修理を行ないましたが、用材の大部分は建立当初のもので禅宗寺院の塔として、建築史上、貴重なものです。
大正二年に、国宝指定を受けましたが昭和二十六年法律改正により、一旦、重文指定になり、昭和三十三年二月八日付で、新たに国宝に指定されました。